日本基督教団から
日本基督教団では、世界基督教統一神霊協会の信者が行なってきた反社会的な行動に反対すると共に、統一協会に家族や親しい人たちを奪われて苦しい思いをしている方々のことを心に留めてきました。一九八六年に開催された第二十四回教団総会では、「世界基督教統一神霊協会・原理運動についての声明」が採択されました。
『昨今各方面で問題となっている世界基督教統一神霊協会・原理運動(以下統一協会という)は、「文鮮明」(ムン・ソンミョン)を再臨のメシアとし、キリスト教を名乗っている。しかしわれわれ日本キリスト教団とは信仰的にも組織的にも全く関係がなく、またその実態から見て宣教協力の対象でもありえない。
統一協会は、「キリスト教会」「総合文化センター」「原理研究会」「政治団体」「慈善団体」「企業体」などの多様な顔と紛らわしい関連組織を持ち、それとは知らずに勧誘された青年達が、短期間のうちに人格を変えられて、詐欺的物品販売や街頭募金等の経済活動をおこなわされ、一般市民に多大の被害を与えている。その実態は悲惨かつ深刻で、われわれの教会にも多くの相談が寄せられている。
われわれ日本キリスト教団は、統一協会の活動を憂慮し、その実態を広く人々に知らしめ、被害者たちの叫びを聞き、教会の重要な働きとしてこれと取り組むことを表明する』
一九九三年にも、被害者救済の決意を新たにして、『今後も一層の努力をして統一協会の実態を世に示し、被害者を出さない活動を行い、被害者の救済に取り組む』声明を発表しました。